黄道12宮とは

 

この12星座宮については、昔から議論があった。昔はエジプトなどでは6つの星座を

使っていたと主張する占星学者もいる。

 

なぜ12なのか? イエス・キリスト十二使徒、イスラエルの十二部族、仏教の十二支因縁、

1年の12ヶ月、、、その他この数は人類と深い縁があるようだ。

この12という数を使うことによって世界を上手く説明できるのだ。数秘学では

「世界を表す数」と呼ばれている。

 

なぜこの12宮が実際の占星術チャートの中で影響力があるのかということだが、

ユング心理学の「集合的無意識」などを持ち出す人もいる。人類の深い意識の中に

「12と言う数で物事を判断する癖がついてる」のだという。しかし、実際に宇宙空間に向けて

度数をきっちり計算してチャートを作っているのだから、現実の物理的な宇宙空間を無視

することは出来ないと思われる。そこで、物理的にも霊的にも通用する理論が必要である。

 

私は、イギリスのアラン・レオの言うことが信憑性があると思っている。彼が言うには

「黄道12宮と言うのは、地球の周囲をぐるっと包んでいる12種類のオーラである。

そして、きっちり黄道に沿って30度ずつ12等分されている。これを横から切ってみると、

丁度オレンジを輪切りにしたように見える。」と言っている。したがって、惑星は、

その12宮と言うステンドグラスを通して、個性あるエネルギーを地上に投射していると考えられる。

12室(12ハウス)は、それを地上の特定の個人がその波動をどのように具体的に受けとめ表現

するかを示すものである。

 

 

占星術のシンボルマークの意味

 

十二星座は、ひとつひとつが人間の性質と意識の有り様を象徴するマークが与えられています。何時頃出来たのかは不明ですが、大体3000年くらい前には今の形がほぼ完成していたようです。

 

 十二星座の始まりまりは、天の赤道と黄道が交わる春分点のところから始まります。太陽は春分の日にその春分点を通過します。そこからきれいに30度ずつ区切った空間のことを「サイン」と言います。ですから西洋占星術の「黄道十二宮星座」はこの「サイン=SIGN」のことです。もし、外人と会話中に相手から「What sign are You?」と聞かれたら、あなたの太陽の12星座はどれですかと言っているのです。そういう時は、「I,m a Leo.」つまり、わたしは獅子座ですなどと答えるわけです。

星座は「地、水、火、風」の四つのエレメントがありますが、それに対応する四つの気質も挙げておきます。これはシュタイナー教育等で日本人にも馴染みのあるものでしょう。

 

♈ 牡羊座 火の性質(胆汁質)守護星は火星 これは、人間の体の下から上の方へむかう炎のようなエネルギーをシンボル化しています。また、両手を前に掻き出して平泳ぎのように前に進む格好も表して言ます。火はどんどん上に向います。自己の内的エネルギーを燃焼させ、人生を開拓していくと共に、他者を啓蒙する事を象徴しています。

 

 牡牛座 地の性質(粘液質)守護星は金星 これは、牡牛の頭を描いたものです。そして、ハンドバッグのように、しっかりと所有物を保持している様子をも表しています。意味は、しっかり大地に意識を向け自分の肉体感覚を確かめ、大地に根ざした現実的な感覚と、所有意識を象徴するものです。

 

♊ 双子座 風の性質(多血質)守護星は水星 これは、二つの同じような性質の間でエネルギーが交流している様子です。名前の通りに双子が一所にいる様子を表します。これは、似たもの同士での簡単なコミュニケーションや物のやり取りを表すのです。人間の活動の軽快な部分を象徴します。

 

♋ 蟹座 水の性質(憂鬱質) 守護星は月 これは子供を育む女性の乳房と二つの大きなスプーンを表します。また、丸い部分は小さな池やお風呂などをイメージさせます。これは、育った家庭や故郷など人生の存在の基盤になる意識と、地球的で母性的な感覚を象徴するものです。

 

 ♌ 獅子座 火の性質 (胆汁質) 守護星は太陽 これは、丸く見えるところが心臓で、そこから現れ流れ出る心的エネルギーとライオンのたてがみを象徴したものです。火の星座の二番目で、牡羊座でこの世に顕現した火のエネルギーは次に純粋な創造エネルギーへと転換して行きます。創造的自我と自己表現意欲が最も強くなります。

 

♍ 乙女座  地の性質 (粘液質)守護星は水星 これは、きれいに耕してあるが、いまだに種が蒔かれていない畑の状態を表しています。いろいろな意味での純潔・純粋さ、清潔さを表しています。ギリシャ神話では豊穣の女神デーメテールと関係があります。地の星座の二番目であり、自分の所有した世界を点検・整備する意味もあります。

 

さて、最初の牡羊座から数えて六つ目までの星座の乙女座までは、個人的な事柄に関係します。これからの七番目の天秤座から十二番目の魚座までは非個人的で社会的な意味を持ちます。以下、読んでみてください。

 

♎ 天秤座 風の性質 (多血質) 守護星は金星 これは、上の丸い部分が太陽で、いま夕日となって西の地平線に半分沈む様子です。また、はかりの天秤をシンボル化したものです。物事の調和を図り、半分エゴを他者に明け渡した状況を表します。風の星座の二番目であり、子供のような単純なコミュニケーションから愛のやりとりに進化して行きます。

 

♏ 蠍座 水の性質 (憂鬱質) 守護星は冥王星 これは、天秤座で一緒になった人との深くて絶対的な関係を表すものです。この蠍座は「エゴの死と再生」を意味するといわれていますが、天秤座は結婚であり、蠍座はセックスと出産などと関係が深いのです。牡羊座からの意識の成長はここでハッキリ他者と同調しながら成長することを求めます。

 

 射手座 火の性質 (胆汁質) 守護星は木星  このマークは弓を遠方に投ずる姿です。ギリシャ神話の半人半馬の「ケイロン」があてがわれ、意識を大きく拡大し多角的な視野を確立することを意味します。馬の部分は野性的な面や獣性をあらわします。陽気で開放的、旅行好きで哲学的です。

 

♑ 山羊座 地の性質 (粘液質) 守護星は土星  これはオスの山羊の角を表しています。これは第10番目の星座で、牡羊座から発達してきた意識は、「結晶化」のピークを迎えます。基本的には保守的で上昇志向が強く、何かを具体的に表現していく意欲と能力が最高潮を迎えます。精神世界を上りつめる(求道者的)要素も強いです。

 

♒ 水瓶座 風の性質 (多血質) 守護星は天王星  これは、二つの波を表しています。上は、見えない世界の形而上的な世界の波、下は現実的な物質世界の波です。両方の波はシンクロしながらエネルギーを交換し合っています。魂と肉体の統合を意味します。水瓶座が「最も人間性豊かな星座」と言うのはこの統合感覚から来ています。この星座では意識はもはや個人的な自己表現の欲望から離れ、平等と友愛の精神に重きを置きます。

 

♓ 魚座 水の性質 (憂鬱質) 守護星は海王星  これは、水平線上にある2匹の魚を表します。上の空気の部分が見える世界で、下の水面が潜在意識や霊界、天使の世界などを表します。肉体的な世俗的欲求を犠牲にして霊的な世界に帰ろうとする意識を象徴します。反対に物質的な欲求や官能的な世界をも表します。一般にこの星座は芸術性や霊感を与えます。

 

これで、12星座全部説明しました。もう一度復習してみると、我々の意識は12星座を旅しながら次のものを体験し、確立していきます。そして地、水、火、風の4元素を調和統合し、英知である第5の元素を確立しようと上昇します。最初からは順番に「自己意識の目覚め➞皮膚感覚の発達➞日常的知識の伝達➞感情的基盤の確認➞表現と創造意欲の発達➞今までの5つの星座を点検➞他者への愛の自覚➞そのひと(たち)との深い一体感➞哲学性と広い視野の確立➞この世への願望を具象化する➞人間性と平等精神の確立➞全体を学び終え神や霊界へ回帰する」という流れなる訳です。

 

 

星座と体の動き

 

注 アラン・レオ(Leo.Alan) 

19世紀終盤から20世紀初頭に活躍したイギリスの占星学研究家。 

近代占星学の父と言われる。「Esoteric Astrology」、「Casting The Horoscope」

など著書多数。神智学の影響も強い。

inserted by FC2 system